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のぞみ、いぶき、つばさ、すばる
みのり そして ゆめ、はな、にじ

そこにはいつも 穏やかだったあなたの微笑みが待っていて
握った手をどんな時も やさしく握り返してくれたあなたがいて
大好きなことに夢中だったあなたの夢があり
寂しそうな人には いつもそっと寄り添っていたあなただから

※ 楽しくて すばらしくて
  優しくて 愛おしくて
  ずっと ずっと いつまでも
  抱きしめたくなる

「のぞみ、いぶき、つばさ、すばる、みのり そして ゆめ、はな、にじ」
  (津久井やまゆり園に心寄せて) 宮沢勝之 作詞/作曲

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相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の事件から 1年が過ぎました

入所者19人が殺害され、職員3人を含む27人が負傷した あまりにもむごく、異常な犯行でした
しかしそれは その被害の重大さだけではなく 同時に 被告が言い放った
「障害者は生きていてもしかたがない」という言葉 そのことが社会に強い衝撃を与えたのでした

それは 事件から1年が過ぎた今も 
私達の社会に深い闇を残し 暗いかげりを落とし続けています

障がいを持つ当事者の方々は 
「自分自身」とは何なのか――「自分はかわいそうな存在なのか」
問うことなど必要のなかった 問いを突きつけられ もがき続けています

多くの遺族、被害者、家族は さらなる差別と偏見を恐れ
いまも名前を明らかにするのを拒み、発言を控えていて
さらには 
直接の被害者以外の家族の方にも あるいは障がいを持つ方々を支え
共に生きようとするたくさんの方々にも
同じ傷を負わせました

でも・・・わたしたちは 一刻も早く
その 暗い翳りから抜け出さなければならないと思っています

植松被告が言い放った言葉が
いかに間違った考え方であるのかを 
強く訴え 伝え 一人でも多くの方と共にすることが大急ぎで求められているように思うのです

そのことのために ぼくにできること
それは うたうことだと 思っています

事件が起きて その2ヶ月後に作った 冒頭の このうたを
亡くなった方々を悼み 弔うためにも

そして何よりも

私達の暮らしの日常にはびころうとする 
いのちに優劣があるとする考え方や
差別、偏見がなくなり

障害があるならあるままに、話せないなら話せないままに
お互いの存在を認め合い 尊重し合いながら 共に生きて行けるような

そんな社会の実現をめざすために・・・ 

2017年7月27日 宮沢勝之